CCI FRANCE JAPON

リマグラン社、 土から生命までイノベーション

会員紹介  | 

今日グローバル企業に成長したフランスの野菜種子・種苗メーカー、リマグラン(Limagrain)社は、農家によって創設、今も運営されている協同組合企業としての企業風土を大切にしている。今も全てのグループ会社において協同組合的共同管理が行われている一方、上場企業化することで情報開示を行っている。

フランスの内陸部クレルモン・フェランに拠点を置くこの農業グループは、1965年の設立当初、早生トウモロコシの種子開発研究というリスクの高い賭けに出て、成功を収めた。50年後の今日、リマグランは世界第4位の種子企業にまで成長し、売上高は17億ユーロ近く、42か国で9千人を雇用するに至る。コアビジネスは、家庭菜園および大規模栽培用の種子生産であるにもかかわらず、フランス国内においてはパン・菓子の工業生産にも進出しており同分野最大手である。
リマグランは、海外で多くの企業を買収することで急激に成長した。1975年には家庭菜園用種子の老舗ヴィルモラン(Vilmorin)を、2007年には日本のみかど協和を買収している。主要事業である研究部門には、毎年2億ユーロを投資。風味と栄養価を維持しつつ、新しい色合い、収穫量増大、形状のバリエーションを開発するなど、リマグランでは消費者の要望に応えることを第一に日々研究に取り組んでいる。日本の研究所では一人暮らし向けのミニカボチャや、酸化防止効果の高いブロッコリが開発された。

こうしたイノベーションは、新たな市場開発のため必要不可欠である。人口高齢化と安倍政権による構造改革を背景に、日本の農業部門は大きな構造的変化の過程にある。リマグランは、在日フランス商工会議所の紹介によりレランサ(Relansa)のスティーブン・ブライスタイン氏のサービスを利用した。農産物加工業者の需要(野菜ジュースや野菜の水耕栽培)に合わせた種子を提供することが、これからの日本におけるリマグランの発展の鍵だという。みかど協和のCEOヴァンサン・スピオ氏は、未来の農業に貢献するためには、こうした革新的農家のパートナーとしての地位を今から確保しておくことが重要だと指摘する。