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オリンピックスタートは切られた

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スポーツの神様

世界を代表する大都市、東京は、これから2020年8月の東京オリンピックの閉会式が終わるまで、世界中の好奇心が集まる中心地になるだろう。日本人のスポーツについて考察してみよう。

オリンピック――スタートは切られた

出だしに躓いたものの、組織委員会はすでにイベント資金の調達に成功

準備OK
「もしオリンピックのブラジル開催が断念されたら、代わって日本で開催すべき。1週間で準備ができる唯一の国だ」リオデジャネイロ五輪の準備が最も危ぶまれた際、スポーツ界でささやかれた台詞だ。ブラジルが危機に陥ったなら、開催のための「オーバートレーニング」とも言うべき強固な財源を有する日本が2016年の開催国を務めることができただろう。「日本では全ての事が想定済みだ」と委員会の関係者は語る。
とは言え、東京もスキャンダルや危機を免れているわけではない。ザハ・ハディッド氏によるオリンピック・パラリンピックスタジアムは国が容赦ない白紙撤回を行い、代わって隈研吾氏による、より「控え目」な建築が採用された。この決定により2019年に同じく日本で開催予定のラグビーワールドカップのスタジアムが奪われる結果となり、またこのイベントの経済モデルが一時脅かされることとなった。
政治面では2013年9月の国際オリンピック委員会(IOC)による開催決定以降、スキャンダルによって2人の都知事が職を辞している。大会ロゴは盗作への糾弾によって変更を余儀なくされた。開催地の決定手続きについても、汚職の疑いからフランス検察による調査の対象となっている。
一方でJOCは、整然とまた粛々と、非常に高額な資金集めに成功している。「開催の4年以上前にすでに40ものパートナーを確保している。これは過去に例のないことだ」と日本の委員会関係者は喜ぶ。

競合するスポンサーたち
2020年東京大会では、互いに競合する企業同士を結集させることにすら成功している。これは、世界の広告戦略では非常に珍しいことだ。航空会社2社(ANAとJAL)、銀行2社、保険会社2社、旅行代理店3社……。また大会のマーケティングを担当する電通は改めてその驚異的な力を発揮。同社はオリンピックの「パイ」をかつてないほど薄切りにし、本来スポーツと関連の薄い企業をも参加させるために驚くような形でカテゴリーを増やしていった。味の素は調味料に関して、日清食品は麺類に関してのオフィシャルパートナーとなっている。寝具メーカーのエアウィーヴ社もパートナーとなり、「特にアスリートのための睡眠の重要性に関する集中的な研究により、エアウィーヴ社は休息に関する解決策をもたらす日本の主要企業の一つとなった」とオリンピック組織委員会の森喜朗会長は、同社の参画に敬意を表している。
このような日本企業の動向を見ると、スポーツへの出資という彼らの本質的な役割が改めて思い起こされる。彼らこそがスポーツの連盟を組織し、チームや選手の資金源となり、時にはキャリアの転換や現役終了後の生活のために、選手をその従業員の中に迎え入れているのである。そのような企業活動の背景には、1964年の東京オリンピックがもたらした(特に現在の日本の中枢を担う世代に対する)影響が存在する。「1964年の記憶を沢山持っているような企業のトップに対して2020年大会への出資を依頼することは、電通にとってそこまで難しくない」と委員会関係者は語る。
IOCにとって東京大会は大きな意味を持っている。オリンピックはその輝きを失い、立候補都市は減る一方だ。2022年の冬季大会への立候補は、北京とアルマトイ(カザフスタン)のみである。2014年の夏季大会についてはパリを除き、国際的な関心が薄い状況だ。

FJE-147